第46回彗星会議 in ふくい
2016.6.18 - 19
☆プログラム・要旨
日時: 2016年6月18日(土)13時~19日(日)12時
会場: ハピリンホール
(福井県福井市中央1丁目 ハピリン3階 )
(JR福井駅西口徒歩1分)
プログラム
○1日目
12:00 受付
※受付で、セーレンプラネットの観覧券をお渡しします。
13:00 開会の挨拶
福井市自然史博物館 館長 吉澤康暢
13:05 諸連絡
13:10 研究発表①
(1)『彗星追いかけ半世紀 福井で撮った明るい彗星画像』 小林徹
(2)『デジタル一眼レフカメラによる彗星観測』 菅原賢
(3)『デジカメで捉えたカタリナ彗星のコマの変化』 加藤英行
(4)『67Pのダストトレイルの可視光観測』 津村光則
14:30 休憩(15分)
14:45 ポスター発表紹介
(1)『観測所コードQ21取得から位置測定が軌道決定・改良に使われた実績紹介』
野原秀憲
(2)『彗星の画像処理で思うこと』 津村光則
(3)『明るい彗星の追跡観測H27/H28』 酒井栄
14:55 定例発表
(1)『2015年の彗星発見・観測のまとめ』 中村彰正
(2)『2015年の主の彗星の光度変化』 吉田誠一
15:55 記念撮影、諸連絡
16:15 分科会(各会場へ実行委員の担当者がご案内します。)
1)彗星を見る(はじめての彗星) 座長 永井佳実
会場 ハピリンホール(ハピリン3階)
2)彗星を捜す(彗星の捜索) 座長 村上茂樹
会場 リハーサル室(ハピリン4階)
3)彗星を撮影する(彗星の撮影、画像処理) 座長 門田健一
会場 セーレンプラネット多目的室(ハピリン5階)
4)彗星を知る(彗星の最新情報、研究の今) 座長 古荘玲子
会場 ハピリンホール(ハピリン3階)
※分科会終了後、5階セーレンプラネットへ移動します。
17:30 ドームシアター観覧 「星空の時間」
18:15 一日目終了
レセプション(懇親会)
※ホテルフジタへ移動します。
※ホテルフジタへ宿泊される方は、この時間にチェックインをお願いします。
19:30 開始 ホテルフジタ 3階 天山の間
21:30 終了
○2日目
09:00 二日目開始
09:05 ポスターセッション
※運営委員の方は、09:05~09:35の間は、
4階ボランティアセンター研修室Bで運営委員会を行います。
09:40 招待講演 『彗星のアウトバーストに関する観測的研究』
ソウル大学物理天文学科 石黒正晃
内容
最近に起こったHolmes彗星、池谷・村上彗星、Finlay彗星の
アウトバーストの観測結果を中心に、そこから推測される彗星核の構造について
10:40 休憩(10分)
10:50 研究発表②
(1)『Afρ, Dust Production Rate, Water Production Rateの計算』 宋柯乙
(2)『彗星のプラズマの尾に見られるKelvin -Helmhotz 不安定と思われる現象』
蓮尾隆一
(3)『太陽活動と彗星の尾の性状の記録について(東アジアの古記録から)』
野上長俊
11:50 クロージング
12:00 閉会
研究発表 要旨
口頭発表
彗星追いかけ半世紀 福井で撮った明るい彗星画像
小林徹
若い時より彗星に魅せられカメラを向けてきた写真の紹介です。研究というよりは思い出話ですが、おもな約25種の写真から彗星はいつのころから(近日点距離)明るさが増すのかわかるかなと思いしや、わからないということです。
デジタル一眼レフカメラによる彗星観測
菅原賢
デジタル一眼レフカメラは、天体観測用の冷却CCDカメラに比べ、感度や測光精度では劣るものの、普及度、パソコン不要の手軽さ、解像度の高さ、同時に3色のデータが得られるという利点も多い。これらを活かした彗星観測のテーマ、手法を実験結果を交えて紹介する。
デジカメで捉えたカタリナ彗星のコマの変化
加藤英行
2015年11月15日に近日点を通過し、2016年1月17日に地球へ最接近したカタリな彗星を、日本から6等台で明るく観測できた期間(2015年12月2日から2016年2月8日の7夜)にわたり、デジカメで撮影した。得られた画像から、コマの広がりの変化を測定したので報告する。
67Pのダストトレイルの可視光観測
津村光則
2015年秋に5ヶ月ほど67Pのダストトレイルを続けて撮影しました。その状況とできれば測定結果を発表します。
2015年の彗星発見・観測のまとめ
中村彰正
2015年に発見または検出されて符号が振られた彗星について、その発見事情を一覧表として示し、最近の傾向について解説する。またこれらの彗星の軌道要素を掲げ、特異な軌道を持つ彗星についても触れる。次に2015年に行われた位置観測について、天文台別・彗星別のランキングを紹介するとともに、光度観測については、ICQに報告された国内の観測数の観測者別のランキングを示す。
2015年の主な彗星の光度変化
吉田誠一
2015年度に観測された主な彗星について、光度変化を振り返る。明るくなった彗星、突発的な変化を見せた彗星、特異な光度変化を見せた彗星などを紹介する。
Afρ, Dust Production Rate, Water Production Rateの計算
宋柯乙
R,V filterで測定、もしくはcomet-obsとCOBSのサイトのデータを使ってAfρの値を計算し論文に記された方程式を利用してダストの生産率と水の生産率を計算する方法について紹介する。
彗星のプラズマの尾に見られるKelvin -Helmhotz 不安定と思われる現象
蓮尾隆一
彗星のプラズマの尾は太陽風や惑星間磁場などの影響を受け、さまざまな変化を見せる。彗星が太陽風構造のセクター境界(惑星間電流層)を通過して、惑星間磁場の向きが逆転した時に起きる大規模な尾の切断(DE:Disconnection Event)はその一つ。一方で、DEでは説明できない乱れも存在すると考える。その中から、速度や密度が異なる二流体の境界で発生するKelvin-Helmholtz不安定性で説明できるだろうと思われる現象を紹介し、短時間露光による連続観測を提案する。
太陽活動と彗星の尾の性状の記録について(東アジアの古記録から)
野上長俊
太陽活動が活発であったと考えられる過去の太陽黒点とオーロラの同時期の古記録および同時期の彗星の尾の特徴的な性状の古記録の関連を調査し、その結果を報告する。調査範囲は中国、日本を主な対象とした。
ポスター発表
観測所コードQ21取得から位置測定が軌道決定・改良に使われた実績紹介
野原秀憲
2015年9月27日にObservatory Code Q21 Southern Utsunomiyaを取得。その日から2015年末まで位置測定観測実績は、観測数345,観測天体168(小惑星と彗星)でした。軌道計算に使われた彗星C/2015 X4, C/2015 X7, P/2015 R1がMPEC3つに掲載, NEAの2010AE61がMPOに掲載。彗星C/2015ER61, C/2015 X4, C2015 K1, C/2014 A4, 180P, 252PがNakano Noteに使用された。
彗星の画像処理で思うこと
津村光則
彗星の画像処理において、私なりに気をつけていることを作例を使ってご紹介したいと思います。
明るい彗星の追跡観測H27/H28
酒井栄
小高い山の上に観測所を構えて彗星の追跡観測をしております。26cmF3.8ライトシュミット300mmF2.8・200mmF4.0・18mmF4.0の4台のカメラなどを使用し8cmガイド鏡で探しながら彗星をアナログで目で探しています~☆彡星座の中を彗星が日ごとに移動して行く様子を分かりやすく18mmF3.5で付近星図などを撮影して展示しました。ピントは、イマイチですが彗星の尾の変化などを見てほしいと思います。パンスターズ彗星(C/2014S2)・パンスターズ彗星(2013 X1)カタリナ彗星(C/2013US10)・リニア彗星(252P)ハウエル彗星(88P)